五稜郭タワー、函館市、日本

五稜郭タワー(ごりょうかくタワー)は、北海道函館市の特別史跡五稜郭に隣接する展望塔。五稜郭タワー株式会社が経営する民間の観光施設である。

歴史

旧タワー(初代タワー)
現代表取締役社長中野恒の祖父で創業者の中野真輔が、五稜郭築城100年にあたる1964年12月1日に初代タワーを開業。高さ(避雷針高)60mで展望台の位置は45mだった。

新タワー(2代目タワー)
同タワーが2004年に創業40周年を迎えるのを機に、タワー施設の老朽化もあり、新タワーの建て替え計画構想が浮上。2004年11月に総工費30億円を投じて着工。建設地には旧タワーの隣にあった料亭「稜雲亭」跡地が選ばれた。高さを決める際には、五稜郭から直線距離で5kmの場所に函館空港があるため、航空法により108mの高さまでと制限があり、避雷針高で107mとなる。2004年11月25日着工、2006年3月31日竣工、同年4月1日に開業。

同年12月1日に旧タワー跡地に「アトリウム」が完成しグランドオープンした。

施設

タワー
新タワーの構造は、五稜郭にちなみ、断面形状を塔体は星形、展望台は五角形とした。

アトリウム(旧タワー跡地)
新タワーの竣工に伴って旧タワーは閉鎖・解体され、跡地にガラス張りのアトリウムが建設された。アトリウムには、植栽やベンチ、ステージの他に土方歳三のブロンズ立像や焼きたてのパンなどを販売している「Food&Drink107」がある。また、タワーの形をした「手回しオルガン」や箱館五稜郭祭で使用する大砲が常設されている。

植栽のある全天候型ガラス張りの広場です。五稜郭散策に疲れたら、さんさんと降り注ぐ太陽の光が気持ちよい緑溢れる空間でご自由にお休みいただけます。ゆったりとした時間の流れをお楽しみください。

アトリウムでは年間を通じて色々なイベントを開催しております。

ハイライト

地球にやさしいクーラー「ドライミスト」
アトリウムの冷房には、自然の力を利用した地球環境にやさしいクーラー「ドライミスト」を設置。森の中では木々の葉から空気中に少しずつ水が出ています。 その水は空気中ですぐに蒸発し、そのとき周囲から熱が奪われています。そのおかげで森の中は涼しいのです。

「ドライミスト」も水の蒸発を利用して周囲の気温を下げ、森の中と同じ ような涼しさをつくりだしています。つまり、自然の力を利用した、地球環境にやさしいクーラーなのです。五稜郭タワーアトリウムの夏に「森の涼しさ」をお届けします。

1階
アトリウム、タワーチケットカウンター、売店、床下ディスプレイ「箱館の光」がある。

エントランスホール・チケットカウンターがお客様をお迎えいたします。また、オリジナルアイテムを豊富に取り揃えた売店でお買い物をお楽しみいただけます。

ハイライト

エントランスホール
いらっしゃいませ。正面入口を入ると、明るいエントランスホールが広がります。目の前には錦絵で覆われた円筒形のタワーチケットカウンターがございます。

タワーチケットカウンター
五稜郭タワーの展望台へ上るには、こちらで展望チケットをご購入下さい。
タワーチケットカウンターは、円筒形になっており五稜郭や箱館の歴史を象徴する錦絵で覆われ、柔らかな光のオブジェでお客様をお迎えいたします。

エレベーターホール・五稜郭築造
展望チケットを購入したら、エレベーターで展望台へ向かいます。エレベーターホールには、ガラスの床下に直径6mのリアルで精密な五稜郭築造当時、元治元年(1864年)頃の箱館の姿を資・史料に基づき再現した地形模型がございます。当時の「箱館」の姿をご覧いただいてから、展望台で現在の「函館」と五稜郭の様子をご紹介いたします。

床下展示説明機器
陸地と対岸の島が土砂でつながった「陸けい砂州」という珍しい地形の上に広がる現在の函館市街地。その地形の成り立ちをパネルで解説します。また、五稜郭が出来た頃(1864年)の函館の街並みや周辺の様子を、古い写真や昔の絵図面などを紐解きながらタッチ画面で紹介。江戸時代末期の「箱館」を探検しましょう。

1階売店
五稜郭と函館のお土産探しはここで決まりです。1階売店には、ここでしか手に入らないオリジナルアイテムを豊富に揃えております。また、オリジナルグッズだけを取り揃えた通信販売もしております。お買い忘れ時の買い足しにもぜひご利用ください。

徳川幕府軍艦「開陽」模型
エレベーターホール壁側には…榎本武揚率いる旧徳川幕府軍が五稜郭を占領後、松前藩最後の防衛線である江差の攻撃をもくろみ、開陽丸で江差沖へ進みましたが嵐のため座礁、沈没した悲劇の軍艦「開陽」の模型を展示しています。

2階
和食のレストラン「旬花」、五島軒「カレーEXPRESS」、ジェラート店「ミルキッシモ」がある。

季節の旬にこだわった和食レストラン、レトロモダン&カジュアルをコンセプトにしたカレーレストラン、函館産の上質な牛乳をはじめ、北海道の大地が生み出す豊かな恵みのジェラート店がございます。

展望台
2層からなり、約500人が収容可能。特別史跡五稜郭と函館市街を一望することができる。

展望1階
売店、カフェスタンドがある。

ゆっくりとくつろぎながら五稜郭の星型の眺望をご堪能いただけるフロアです。オリジナルグッズの揃った展望売店やカフェスタンドでのお買い物もお楽しみいただけます。

ハイライト

シースルーフロア
強化ガラスの床で展望大の真下がそのまま見える「シースルーフロア」。その上に立って、高さ86mで空中。

世界の星型城郭
五稜郭は16世紀頃からヨーロッパで発達した「稜堡式城郭」をモデルに造られています。その世界にある「星形城郭」を世界地図と写真で紹介しています。

展望売店
ここでしか買えないオリジナルグッズが揃った「展望売店」がみなさまをお待ちしております。

コンピューター手相占い
男性は「左手」、女性は「右手」でコンピューターが占います。バスガイドさんや添乗員さん、五稜郭タワースタッフの間でもよく当たると噂される評判のコンピューター手相占い。

展望2階
五稜郭に関する展示スペース「五稜郭歴史回廊」を常設。その他に築造当時を再現した「五稜郭復元模型(1/250)」やブロンズ座像「土方歳三之像」がある。

特別史跡五稜郭の迫力満点の眺望をご覧いただく展望フロア。また、五稜郭の歴史を学べる展示スペース「五稜郭歴史回廊」がございます。

ハイライト

五稜郭復元模型
竣工当時の五稜郭の姿を正確に再現しており、現在の姿と昔の姿を比較してご覧いただけます。

グラフィック展示「五稜郭物語」
ペリー来航から始る五稜郭の歴史を年表やグラフィックパネルでわかりやすくご紹介しています。

メモリアルポール
16景の情景模型(ジオラマ)「メモリアルポール」では、五稜郭が経てきた激動の歴史と人々のドラマを目の当たりにできるでしょう。

情報検索パソコン「五稜郭ガイド」
五稜郭についての情報検索、Q&A、三択クイズがタッチパネル画面を操作しながら楽しく学びながら、調べることが出来ます。

さわれる模型
視覚がご不自由なお客様でも五稜郭の美しい星形やタワーのユニークなデザインに直接触って体感いただけます。

ブロンズ座像「土方歳三之像」
フロックコートにブーツ、腰に刀をさした洋装姿の土方歳三が椅子に座っている姿の一般にもよく知られている写真を基に、小寺眞知子先生が2年をかけて制作したブロンズ座像です。

「五稜郭歴史回廊」リーフレット
五稜郭の歴史や16景のジオラマを解説をしているリーフレットを 「五稜郭歴史回廊」内にご用意しておりますので、
ご自由にお持ち下さい。

イメージキャラクター
イメージキャラクターは公募によって選ばれたGO太くん。GO太くんは毎週土・日曜と祝日にアトリウムに登場する他、オリジナルグッズが販売されている。

建物諸元

構造
タワー部:鉄筋コンクリート造
展望台部、低層部:鉄骨造
建物高さ:98m
避雷針高さ:107m
エレベーター:展望台用2基(1基30人乗り)

展望台
高さ:1階床86m、2階床90m

性能:スーパースロッシングダンパー(SSD)などにより、地震に関しては震度7に対しても安全であり、強風に関しても風洞実験等の検証により最大瞬間風速50m/sに対しても構造的な問題は生じないように設計されている。

設計・施工:清水建設株式会社

照明デザイン:株式会社トミタ・ライティングデザイン・オフィス

展示・什器:清水建設株式会社・株式会社 丹青社