日本科学未来館、東京都、日本

日本科学未来館は、いま世界に起きていることを科学の視点から理解し、私たちがこれからどんな未来をつくっていくかをともに考え、語り合う場です。

展示をはじめ、トークセッション、ワークショップなど多彩なメニューを通し、日々の素朴な疑問から最新テクノロジー、地球環境、宇宙の探求、生命の不思議まで、さまざまなスケールで現在進行形の科学技術を体験いただけます。

日本科学未来館は、科学技術を「人類の知恵」のひとつ、つまり「文化」のひとつとしてとらえ、語り合う場として2001年に開館しました。一般の人々と専門家がともに科学技術の役割や可能性を考え、一緒に将来社会を描けるように、すべての常設展示を第一線の研究者・技術者とともに作り上げ、表現しています。また、文化としての科学技術をよりよく理解してもらうために、多くの外部組織と協力し連携しながら、さまざまな手法を用いた企画展を開催しています。

もう一つ重要視しているのは、社会の多様な人々と科学技術をつなげ、未来の社会を共に作り上げる科学コミュニケーター人材の養成です。科学技術に関する対話の創出、あらゆる立場の人々との館の中にとどまらない協働など、日々の科学コミュニケーション活動の実践を通じて、継続的に人材の育成・輩出を行っています。

さらに、世界の科学館の中でも非常にユニークな存在である研究エリアを設けているのも大きな特色です。展示場の廊下を隔てた研究エリアでは研究者たちが多岐にわたる分野で世界を相手にしのぎを削っている先端研究現場を垣間見ることができます。研究者たちは自身の研究活動を社会に理解してもらうために、当館スタッフと協力してイベントや実証実験、科学コミュニケーション活動も積極的に行っています。

世界に開かれた科学コミュニケーション拠点として、科学技術の役割を問い続け、あらゆる分野の「知恵」を集めグローバルな人類の将来社会に貢献できるよう活動して行きたいと思います。

概要
2001年7月9日に開館。館長は宇宙飛行士の毛利衛。独立行政法人科学技術振興機構が設立。当初運営は財団法人科学技術広報財団に委託されていたが、2009年に事業仕分けの対象となりその運営方法が見直され、現在は科学技術振興機構の直轄運営となっている。

最新の科学技術の紹介
社会一般への科学技術者の成果の発表
一般社会からの科学技術の所感・見解などを学会・論文などを通じての研究者へフィードバックする
など科学の交流をコンセプトとし、展示物をわかりやすく解説するインタープリター(科学コミュニケーター)や多くのボランティアらが展示解説を行っている。また科学コミュニケーションの手法試行、科学コミュニケーターの育成、輩出も主な事業として行っている。これらの集大成であるサイエンスアゴラの会場にもなっている。 旧愛称であるMeSciは毛利衛館長が科学(Science)を自分(Me)のものとして捉えてほしいという願いから名付けられたが、普及しなかったためMiraikanに変わった。

展示内容と関連する項目

地球とつながる
ジオ・コスモス
「宇宙から見た輝く地球の姿を現在の地球を、多くの人と共有したい」という毛利衛館長の思いから生まれた、球体ディスプレイ装置。「宇宙から見た今の地球」を約100万個の発光ダイオード(LED)で映し出している。2011年度の創立10周年を期に同球体ディスプレイをリニューアル。およそ1万枚の有機ELパネルを使って1000万画素を達成。

世界をさぐる
地球環境とわたし
ニュートリノの観測
加速器で探る素粒子と宇宙
細胞たち研究開発中
ぼくとみんなとそしてきみ
100億人でサバイバル
Hi-netで見る地震活動
フロンティアラボ
しんかい6500
LE-7Aエンジン
ともに進める医療
こちら、国際宇宙ステーション

未来をつくる
ロボットとくらし
ヒューマノイドロボット「ASIMO」(アシモ)
セラピー用ロボット「パロ」
技術革新の原動力
未来逆算思考
インターネット物理モデル
アナグラのうた
ビジョナリーラボ
零壱庵
アンドロイド ―人間って、なんだ?

ドームシアターガイア
メガスター2cosmos
Atmos
2009年1月に日本初の全天周・超高精細立体視映像システムであるAtmosが導入され、メガスター2cosmosと連動したオリジナルのプログラムを上映している。

おや?っこひろば
ごろごろのしば
かきかきのへや
コロンコロンのかべ
ヴンダーカンマー みんなのアイデア
おや? 親サロン

科学的な「モノの見方」を親子で一緒に体験する無料スペース。体を使って遊びながら「おや?」と思わせる仕掛けがたくさん設置してある。

その他施設
7F-未来館ホール
5F-カフェ
1F-ミュージアムショップ
1F-コミュニケーションロビー

研究エリアについて

日本科学未来館には研究エリアが併設されています。3階から5階までの展示ゾーンの廊下を隔てた奥では、複数の研究プロジェクトが常駐し、日々研究活動を行っています。先端科学技術の研究現場を広く公開するという目的から、各研究室の壁はガラス張りになっており、廊下から研究者の活動の様子が見えるようになっています。

入居プロジェクトによる科学コミュニケーション活動
科学館に併設しているという特色を活かし、入居プロジェクトの研究者によるトークセッション、来館者を対象にした実証実験イベントや研究室見学など、館内で多くの科学コミュニケーション活動を行っています。 一般の方々に科学研究の現場に触れていただくと同時に、研究者がそれをきっかけに研究の意義を捉えなおしたり、研究に一般の声を取り入れたりする機会を創出することを目指しています。

ビジョン
地球という惑星で100億人が生き続けていくために、日本科学未来館は地球規模課題の解決を進めるための科学コミュニケーション活動を推進し、その中心拠点として活動します。

具体的には、気候変動、エネルギー、生物多様性の減少、食糧問題、自然災害、感染症など私たちが直面している課題について、専門家と一般の人々が集い、語り合う場を提供します。

そして、地球規模の大きな「つながり」のもと、国内のあらゆる立場の人々が協力して 取り組むことを支援し、国際的にも協力者を求め、グローバルな活動を推進します。